日々是々日記 原智彦の「手前味噌」

お芝居のこと、お祭りのこと、大須のこと、日々思う事をポツリポツリと書かせていただきます。
[137]町の小っちゃな庭
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    今、庭にハマっている。

    マンション住まいだけど小っちゃな庭がある。

    果樹と野菜が主。

    年間収量はけっこうある。

     

     

    イチジク、カキ、ユズ、キンカン、ナツメ、ユスラ、フィージョア(南国の癖になる味の不思議な果物)。

    葉っぱ色々、キュウリ、ダイコン、ミニトマト、ピーマン、ナス、十六ササゲ、エンドウマメ系等。

    特にキュウリ、十六ササゲ、ナツメは大量に採れるので半分は近所におすそわけ。

    十五坪程だが思いのほか採れる。

    ネギ、シソ、ハーブ等は薬味としてありがたい。

    今はダイコン、青菜。ユズ、キンカンは終わりがけ。

     

    私は山の生まれなので、土や草木に馴染みが深い。

    ここ一年、芝居づくりにかつてなく専念したのでその反動か、庭にいる時間が長い。

    ぼーっと気が休まる。

    どだい絵を書いたり芝居やったり、文化芸術なんてものは変態の行為であるから、

    「気」を普通に戻すひとときがいるだろう。

     

    そんな庭に朝の一時、鳥がよく来る。

    大須の町を上空より眺めて暮らす彼らからすると、

    私の小さな庭は餌場として上位にあるらしくよく飛来する。

    カラス、ヒヨドリ、メジロ、スズメみたいな鳥。

    以上4種、たまにハト。

    体外ペアで片方が先に来てしばらくチュンチュンカアカアした後にもう一匹が来る。

    しばらくチュンチュン飛び回って(視察して)どこかに飛び去る時もあれば、

    食事をしだすときもある。

    何を基準に「いただきます」するのかよく分からぬ。

     

    イチジクの場合、「あーそろそろだな、もう一日置くか」、

    で翌朝、「あ〜やられた」となる。

    よく食べごろが分かるなと感心する。

    イチジクをついばむのはヒヨドリ。

    歯型というかくちばし型で分かる。

    一個丸ごとは食べない10分の1位ちょっちょとついばんである。

    私は残りを食べる。

    キンカンもほんのたまにつつき跡。

     

    ところが一週間ほど前、やにわに全量の半分位がやられた。

    廻りに種が飛散している。

    どうやらカラスだ。

    「ええい、にっくきカラスめ。」

    カラスはでかい。

    羽を広げると90cm位はある。

    でっかいくちばしから種をプップップと所構わず吐き散らしている姿を思い浮かべると、

    愛すべく悪役の歌舞伎役者、

    濡れた黒羽織の似合う「定九郎」の様でいいなと思う。

    が、私はすぐさま残りのキンカン、黄色いものを全部摘み取った。

    残したのは「これは苦いぞ。」と思える青いもの5個。

    何もこうまでしなくても、とさもしい私の心根が恥ずかしい。

     

    寒い冬の一時だけ、こんな町の一角でも大自然の生命のやりとりが垣間見れる。

     

    メジロがツバキ、サザンカの花びらを食べ散らかす。

    ハラハラと散る赤い花びら、緑のメジロとダンス踊る様。

    いいなとうなる。

     

    少し前、寒い日が続き2日ほど雪が舞った。

     

     

    雪の積もった庭でお茶をすすりながら雪の舞うのをじっと眺めていた。

    町は昼なのにシーンとしている。

    ビルの隙間を吹き抜ける雪。

    上へ下へ意思があるのか雪の舞、雪のダンス。

    随分長く庭にいたのに手は冷たくなかった。

     

    今年、私の一番の芝居「姥捨」を数か所で行う。

    二年前に演ったばかりだ。

    なのに今また「ババ」を演じる。

    何が私を突き動かすのか。

    何かが無くなり何かが生まれる。

    雪の舞がナニか私に囁いてくれたようだ。

     

    最近町の小っちゃな庭にいる時間は長い。

    気づかなかった美しいものをいっぱい見せてくれる。

     

    4度目の「姥捨」再再々演。

    今度はナニが見えるのだろう。

    | hara-art | 原智彦の「手前味噌」 | 21:54 | comments(0) | - | - |
    [136]ゴーゴーラストダンス!
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      10ヶ月ぶりのブログの原稿だ。

      何事も行き当たりばったり、気分屋、オモシロイ事から手を付ける私。

      昨年は「作品作り」「役者作り」に没頭。

       

      脳が文字を書く余裕を与えなかったというか、

      加齢による脳の出力ダウンは否めないので、

      小さくなってゆく脳の優先順位が「芝居の現場」で働くことを一番としていたに違いない。

       

      昨年は「芝居小屋」そのものを作ったり(橋の下歌舞伎)、

      手作りの「灯り」で公演したり(さんせう太夫)と、

      ゼロからの芝居作りに夢中でした。

       

      もうひとつ、芝居で大事なのは役者、

      「見物」に値するオモシロイ役者、

      動物園の動物と同じくらい「オーラ」を発する役者です。

      で、昨年と今年は集中的に役者として必要な技術と身体を手に入れるケイコを週2日。

      歌舞伎メイク、ツケ等の技術、身体の中心点を体感し、動物と同じ様に美しく振る舞える身体作り。

      土日は公演用のケイコ。

      これで週4日。

      残り3日はマンツーマンケイコ。

      一対一の真剣「抜きゲイコ」。

      これが効く。濃い。

      土日の全体ケイコではどうしてもアンサンブル(気持ちのキャッチボール)が主になり、

      「役者能力引き出しケイコ」は手薄になる。

      それで残りの3日が「抜きゲイコ」となるのだ。

       

      希望者のみ、4人まで。

      役者力アップの秘訣は「役者本人が欲しがること」を教えること。

      本人が欲しくないものはナニを教えても見に付かない。

       

      …人は他人の型(気持ち)には絶対当てはまらない、

      人は他人の気持ちは絶対わからない、

      本人の事は本人しかわからない。…

       

      であるから、本人が欲しがれば半分は手に入れたも同然、

      残り半分を埋める方法をいくつか教えるのである。

      そのいくつかを試し、「本人の得心したもの」に出会える手助けをするのが私の役目である。

       

      幸いにして私は「?」を解くのが小さい頃から物凄く好きなせいか、

      俗に言う「芸の引き出し」がすごく多い(と一人勝手に思い込んでいる)ので、

      「欲しいもの」をいくつか演ってみせ、マネさせる、検証する。

      例えばセリフの場合は録音して聞かせる。

      何度も何度も何度も何度も…。

      そのうち「ヘタな鉄砲、数撃ちゃ当たる」で、

      本人の得心するものにぶち当たる。

      モノスゴクウレシイ一瞬である。

       

      「役者力」とはこの「ヘタな鉄砲」を何回撃てるか、その回数なのだ。

      ケイコの後、私の口から出るのは「回数だよ、回数。」

      演れば必ず出来る。

       

      私のケイコは必ず「本息」で演ってみせる。

      相手に「マネしたい」と思わせなければダメ、誰もマネしない。

      まして、100回500回と続けられない。

      必死で全力で演る。

       

      皆仕事を終えて7時位に来る。

      冬の余程の寒さでない限り、高架下でのケイコは続けてきた。

      3時間。4人相手。

      ヘトヘトである。

      時によって「茶するか!」って話し込む。

      力を出し切った後は身体が真っ直ぐ、正直者になる。

      なぜか座がケラケラはじける、コッケイ話が行き交う。

       

      私70歳を越えたし、いよいよ流行りのシューカツ。

      ゴーゴーラストダンス!と、

      全身振り振りの芝居づくしの一年でありました。

      週7日のケイコを終えて帰ると、食って風呂入って寝るのが精一杯。

      とてもとても文字を書く、言葉をひねり出す力はなく。

      書かねば書かねばと気は急くとも瞼は落ちる。

      気がつけば朝、の連続。

       

      一年間、奮闘の甲斐あって役者たちも随分とたくましくなり楽しい一年だった。

      そのおかげかこうして少し余裕ができ、

      一年ぶりのブログが書けて嬉しいです。

      これからも長ーいお付き合い、よろしくお願いいたします。

       

      | hara-art | 原智彦の「手前味噌」 | 14:20 | comments(0) | - | - |
      第39回 大須大道町人祭 にて「鈴ヶ森」を上演します。
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        第39回 大須大道町人祭
        ハラプロジェクトはスーパーコミック歌舞伎「鈴ヶ森」を上演します。
        場所はお馴染み大光院。

        ...

        スーパーコミック歌舞伎『鈴ヶ森』

        構成、演出:原智彦  
        出演:ハラプロジェクト

        古典歌舞伎のうちでも最もコッケイな雲助共の立廻りがオモシロイ。又、大胆不敵な美少年・白井権八と男の中の男一匹とうたわれた侠客・幡随長兵衛の出会い。二人の名調子のセリフも見逃せない。

        10月15日(土)
        13:00〜14:00 15:20〜16:20
        10月16日(日)
        11:40〜12:40 15:20〜16:20

        http://www.ohsu-gei.net

        | hara-art | - | 01:05 | comments(0) | - | - |
        ハラプロジェクト「HAIKAI劇場〔善悪〕さんせう太夫」
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          ハラプロジェクト「HAIKAI劇場〔善悪〕さんせう太夫」
          @七ツ寺共同スタジオ 
          2016年11月18日(金)〜26日(土)
          構成・演出 原智彦(原作 中世説教節より)
          クライマックス劇中歌提供 遠藤ミチロウ
          出演 ハラプロジェクト
          【公演日程】
          11月18日(金)夜公演 19時開演
          11月19日(土)昼公演 14時開演 夜公演 19時開演 
          11月20日(日)昼公演 14時開演
          11月21日(月)夜公演 19時開演 
          11月22日(火)夜公演 19時開演
          11月23日(祝)昼公演 14時開演 
          11月24日(木)夜公演 19時開演
          11月25日(金)夜公演 19時開演 
          11月26日(土)昼公演 13時開演 
          ※開場は開演時間の30分前です。
          ※雨天等やむをえない場合は劇場内のみのバージョンとなります。
           
          【チケット】日時指定・全席自由
          一般:前売3,000円/当日3,500円
          学生:2,500円(予約のみ)〔入場時に学生証をご提示下さい〕
          ・料金は当日受付にてお支払いください。
          ・小学校入学前のお子様はご遠慮いただいています。
          ★チケット受付開始10月17日(月)★
          【チケット取扱い】
          ☆CoRichチケット
          → https://ticket.corich.jp/apply/76659/
            ※PC・携帯から予約できます 
          ☆ハラプロジェクト(電話予約)
          → 080-4229-4424(受付時間15時から20時まで)
           
          【出演】
          さんせう太夫:原智彦
          太郎:板倉利幸 次郎:mini-oni 三郎:今藤敦夫
          つし王(少年):藤井朋子 つし王(成人):平野奈津美 
          安寿:渡辺泉・磯和真帆
          人買・乞食・廻国聖・散所民・帝・大臣・公家・観音様・稚児若象・阿闍梨 
          マユズミヨシズミ 脇山康貴 江渡英雄 高瀬誠 
          加ト大 ムラセマサノリ 渡辺満代 進智恵子 
          さやPINK 下村まこ 松井美奈枝 三宅未央
          新美清彦 加藤季衣
          ギリヤッコ・A/A2C(傀儡師) 森川アオイ(観劇ガイド嬢)
          パンク説教師:ボグリ坊主(全日生演奏)
           
          【スタッフ】   
          構成・演出・脚本:原智彦
          衣装:丹羽愛弓
          美術・題字:西島一洋
          竹あかり:川渕皓平
          舞台:永澤こうじ しげちょい
          小道具 新美清彦 
          その他もろもろ:KID方式
          制作:ハラプロジェクト
          後援:大須商店街連盟
          協力:得三/シネマテーク/シネマスコーレ/K・Dハポン 
          大須HAIKAI劇場制作委員会
          | hara-art | - | 11:47 | comments(0) | - | - |
          本日は原智彦の誕生日です。
          0

            本日74日は我らが原智彦の誕生日、御年70歳でございます。

             

            遅くなりましたが、5月の「橋の下歌舞伎」「橋の下世界音楽祭」、さらに6月には大鹿村での公演、すべて無事終了しました。ご来場の皆さま、厚く御礼申し上げます。公演の模様もフェイスブックにアップされていますので、ぜひご覧ください。

             

            「俊寛」

            https://www.facebook.com/media/set/?set=a.1386181754741786.1073742426.100000499242657&type=3

            「勧進帳」

            https://www.facebook.com/eighnet/media_set?set=a.1382781645081797.1073742422.100000499242657&type=3

            「鈴ヶ森」

            https://www.facebook.com/eighnet/media_set?set=a.1362668107093151.1073742393.100000499242657&type=3

             

             

            さて「橋の下歌舞伎」当日パンフレットにも掲載させていただきましたが、ハラプロジェクト、次回公演は11月に大須・七ツ寺共同スタジオにて「山椒大夫」を予定しております。詳細はまた追って公開できるかと思いますので今しばらくお待ちください。

             

            それでは、皆様のご声援が頼りのハラプロジェクトでございます。今後ともハラプロジェクトをよろしくお願いします。

            | hara-art | - | 20:12 | comments(0) | - | - |
            「橋の下歌舞伎」ご来場ありがとうございました。
            0
              ハラプロジェクト「橋の下歌舞伎」無事終演し、矢作座幻の芝居小屋となりました。
              しかし皆様のご声援があればまた現れるかもしれません。皆様のお口が頼りのハラプロジェクト、よろしくお願いいたします。
              とはいっても祭はまだまだ続きます。土曜夜にはハラプロジェクト「鈴ヶ森」を上演します。
              ハラプロジェクト、ぬ組へのご声援のほど、よろしくお願いいたします。

              ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
              ハラプロジェクト スーパーコミック歌舞伎『鈴ヶ森』
              草原ステージ 5月28日(土)夜20:40〜21:10
              構成、演出:原智彦  出演:ハラプロジェクト

              古典歌舞伎のうちでも最もコッケイな雲助共の立廻りがオモシロイ。
              又、大胆不敵な美少年・白井権八と男の中の男一匹とうたわれた侠客・幡随長兵衛の出会い。
              二人の名調子のセリフも見逃せない。  

              橋の下世界音楽祭の詳しいタイムスケジュールは こちらから http://soulbeatasia.com/artist/timetable
              | hara-art | - | 19:36 | comments(1) | - | - |
              [135]橋の向こうは?
              0

                文明のあかしが電気力によって賄われているとして、
                水や空気と同じ様に何万年後も必要と思うなら、
                今腹すえて電力と向き合わねばならない。
                この国は安価な電力確保のために「原発」と言う恐ろしい時限核爆弾をセットしてしまった。
                それもグローバル経済戦争の生き残りをかけて。
                本当にそれでいいんだろうか、
                よしんば国や大多数の民がいいと言っても、私はいやだ。
                社会全体のグローバリズムが必然で本流としても、
                私は遠くはなれた端っこで、生身の人間の美しさを表現し続けたい。
                それは端っこを選んだ私の宿命と思う。
                物にたよらない人間力にかけたい。
                どんな大きな川でも、土手のアリの穴ひとつで流れが変わる事もある。
                流れを変えるのが目的でなく、アリとして穴を掘り、巣を作り生をまっとうしたいだけなのだ。
                橋の下で思い浮かんだ事は宝石のようなちっちゃな沢山の出会い。
                ナマの人と人との出会いが未来を作ると思う。
                人の一生は過去と言う国から未来と言う国へかかる橋。
                私の橋の先にはどんな未来があるのかな。

                | hara-art | - | 23:48 | comments(0) | - | - |
                [135]橋の向こうは?
                0

                  文明のあかしが電気力によって賄われているとして、
                  水や空気と同じ様に何万年後も必要と思うなら、
                  今腹すえて電力と向き合わねばならない。
                  この国は安価な電力確保のために「原発」と言う恐ろしい時限核爆弾をセットしてしまった。
                  それもグローバル経済戦争の生き残りをかけて。
                  本当にそれでいいんだろうか、
                  よしんば国や大多数の民がいいと言っても、私はいやだ。
                  社会全体のグローバリズムが必然で本流としても、
                  私は遠くはなれた端っこで、生身の人間の美しさを表現し続けたい。
                  それは端っこを選んだ私の宿命と思う。
                  物にたよらない人間力にかけたい。
                  どんな大きな川でも、土手のアリの穴ひとつで流れが変わる事もある。
                  流れを変えるのが目的でなく、アリとして穴を掘り、巣を作り生をまっとうしたいだけなのだ。
                  橋の下で思い浮かんだ事は宝石のようなちっちゃな沢山の出会い。
                  ナマの人と人との出会いが未来を作ると思う。
                  人の一生は過去と言う国から未来と言う国へかかる橋。
                  私の橋の先にはどんな未来があるのかな。

                  | hara-art | - | 12:53 | comments(0) | - | - |
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