日々是々日記 原智彦の「手前味噌」

お芝居のこと、お祭りのこと、大須のこと、日々思う事をポツリポツリと書かせていただきます。
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[147]3回目の大鹿村
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    真っ青な空。

    南アルプスの白雪の峰々。

    描いたような白雲。

    芽吹きの黄緑。

    一斉に咲き出す花々。

    カラッとして陽気。

    信州伊那谷から南アルプスの奥深く一気に昇った標高1000m。

     

     

     

    江戸時代からの古民家が十数戸が、

    大鹿村のさらに奥にある急な山肌に張り付くよう、

    つづら道なりに点在。

    見晴らしはスコブル良い、

    空と山がでかい天空の村だ。

    家の材が太い。

    鬼の住むようなでかい「祭文亭」。

     

     

    3年目になる。

    家主のサイモンさん曰く、「日本で一番山奥で一番小さい劇場」。

    今まで2回は6月梅雨時で雨が多かったけど、今年は上天気。

    望みどおりのロケーションで演れた。

    5月の連休3日間。

    仕込みと公演2日で3日間晴れだった。

    山で満々の陽を浴びると「最高っ」って身体が言う。

    こんな状態だったので芝居も最高。

    客の覚えも最高。

    だったけど客は少なかった。

    この時期は江戸時代から続く大鹿村歌舞伎公演や、

    長い冬が終わり一気に終えるように草が、木が輝き出す時で、

    帰省客や観光客の来る時。

    地元の人達が超忙しい時だったらしく、

    「ノンビリ芝居見物」とはいかなかったみたい。

     

     

     

    それは兎も角、

    この辺りのスケールの大きな山と空と水の美しい、

    人間の手付かずの風景はスバラシイ。

    今、このスバラシイ景色の地下深く、トンデモナイ事が進行中。

    リニアモーター。

    名古屋⇔東京間を45分縮めるためにモグラのように穴を掘るのだ。

    地球に穴を空ける気か…不安である。

    子供の手にする風船に突然プシュッ、針する大人。

    昨今ようやく宇宙船「地球号」と言われ、

    その有限性が問われるこのご時世。

    全人類ヒヤヒヤ、落下傘で降下中なのだ。

    カラスに突かれて傘に穴が開くなら兎も角、

    誰が自ら穴を空けるのか。

    「傲慢」というかんむり付きの叡智と勇気で地球に穴する狂気の人。

    不安である。

    こんなにも美しい風景の下を悪夢のトンネルはもう掘られ始めているのだ。

    もうしばらくして、この美しい風景目指して訪れる人々を、

    数千台のトラックが追いかけるだろう。

    ナンのために…ナンのために…。

     

    3回目の大鹿村、芝居の旅は余りの自然の大きさ、美しさに胸打たれました。

    そして、今年4回演るパフォーマンス「HAIKAI」が「喰う人」でその最初がここ大鹿。

    その大鹿の地中深く、まさに地球に喰いつくがごとく、

    リニアモーターの穴掘りの始まる、皮肉な巡り合わせだ。

     

    兎も角、私はオモシロイ芝居を作り、笑ってもらう事しかできない…。

    続けるしかない…。

     

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