日々是々日記 原智彦の「手前味噌」

お芝居のこと、お祭りのこと、大須のこと、日々思う事をポツリポツリと書かせていただきます。
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[145]ダリ旅 vol.2
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    バルセロナからバスで2時間あまり、

    フランス国境沿いのリゾート地「カダケス」へ向かう。

    ダリの父の別荘があり、ダリ幼少の頃から最も好きだった所。

    そこから急な海岸のギザギザ道を昇り降りして、

    ガランとした入江にポツンとある「ダリの家」。

    バスから降りて道らしき所を選んで歩きたどり着く。

     

     

    何も無い。

    カンバンもジハンキもゴミカゴもナンニモない。

     

    「イイナー、このフツーさ。」

     

    予約制なので人もまばら、風と波の音だけ。

    浜辺にすぐ建つ白壁の窓も少ない砦のよう。

    てっぺんに「タマゴ」。

    波打ち際から山へ向かってムクムクと40年以上の「時」をかけ増築増殖していった、

    「タマゴの家」と呼ばれているダリの家だ。

    一見そんなに風変わりな容貌ではない。

     

    予約時間になるまで待つ。

    門も柵もない。

    が、守衛らしき人(?)がたむろしている建物の壁に何気なく「日時計」。

     

     

    時計といえばトロンと溶けた時計が代名詞のダリである。

    「お、これは!」と思う内、入口の前に一本の糸杉の生えた朽ち果てたボート。

     

     

    これまた「おお!やるなー。」…声が出る。

    朽ちたボートは樹脂で覆ってあり、ちっちゃく「触れるな」と表示してある。

    ほとんどの人が作品とは気づかず、もたれたりナデナデしてる。

     

    さて、入館!

    って言っても10人ずつ一人の案内人に付き添われて、

    こんにちは、ダリさん!

    みたいな感じで玄関ドアを開けて入る。

     

    「う、狭い。」当たり前だ。

    フツーのお宅に10人で押しかけているのだ。

    入ってすぐ「シロクマ」がいる。

     

    ジャラジャラネックレスを付けて鉄砲を持って。

    向かいに「唇のソファー」。

     

     

    台所、図書庫、アトリエ、バスルーム、トイレ、寝室など14の小部屋と屋外にはプールや点在するオブジェ。

     

         

    彼の描く絵画そのままに、彼の家どこもかしこもダリの「おもちゃ」「宝物」で埋め尽くされている。

    まるで彼の脳内にいるような感じ。

    家自体がダリなのだ。

    イイ気持ち…。

     

    イイ気持ちにさせてくれたのは展示とその見方にもある。

    生前のままに(アトリエでは描きかけの絵もそのまま)ロープ一本の仕切りだけ、

    手を伸ばせば届く。

    彼の使ったもの、作ったものに埋もれて、

    この世にいない「ダリに会えた」と思った。

    女神「ガラ」と2人で過ごし、分身でもある絵を描き、産み出す聖なる場所、

    まるで子供のように飾り続けた城であり、教会でもあるのだ。

    「随分と正直な人なんだな。」と嬉しくも思った。

     

     

    帰り道、道端の草やサボテン、砂利、水たまり、岬の岩、碧い空、ダリの描くものに見える。

     

     

     

    やはりダリ酔いかな…。

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