日々是々日記 原智彦の「手前味噌」

お芝居のこと、お祭りのこと、大須のこと、日々思う事をポツリポツリと書かせていただきます。
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「橋の下歌舞伎」諸告知
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    ハラプロジェクト「橋の下歌舞伎」まであと1週間を切りました。
    これまで朝日新聞、中日新聞にも紹介の記事を掲載いただきました。

    稽古、準備も着々と進んでおります。
    ところで会場の「矢作座」は芝居小屋とはいえ仮設、要は野外です。
    河川敷ということで風も強く、日が落ちるとぐっと冷え込みます。
    お越しいただく際はかなり暖かい装いをしていただければと思います。

    以下に原による当日パンフレットの文章を先行して掲載します。
    〈橋の下歌舞伎、誕生〉
    「ついに」というより「やっぱり」と言った方がピタッとくる。随分と色々な場所で芝居を演ってきた。森の中、田んぼ、屋根の上、民家の中庭、地芝居の小屋、ストリップ劇場、スーパーの駐車場、競艇場、浜辺で海をバックに、……きりがない。もちろん普通の劇場でも演る。私の芝居作りの流儀は、第一に「演る場の力」を大切にすること。客と演者が一体となって「ミコシ」を担ぐ。この楽しさこそ、演劇のメインディッシュなのだ。そしてついにその極め付けが、2016年「橋の下世界音楽祭」の前祭りとして、矢作川をまたぐ何もない豊田大橋の下に、一夜城ならぬ一夜芝居小屋「矢作座」にて、400年続いた傾(かぶく)精神そのままに新しく誕生する。メデタシメデタシ。

    〈かつら屋さん〉
    今度の芝居では「かつら」を二個借りる。先日「かつら合わせ」にかつら屋さんに伺う。私の役「俊寛」のものと、敵役「妹尾太郎」の二つ。かつらは使う役者の頭に合わせてから髪を結う。用意されていたかつらはどちらも30年位前に先代のおじいちゃんが私のために作ってくれたものだった。名古屋におけるかつらの需要は、日舞用がほとんど。歌舞伎用となると、金床と言って銅板で作ったヘッドギアみたいな台座を調整しビスでとめた特殊なものになる。先代おじいちゃんは、戦前戦後若い頃覚えた歌舞伎でしか使わないかつらをたくさん作ってくれた。特に私は顔と頭が長い。なので私が新しい役を演る時はおじいちゃんが台座から作ってくれた。今その技術はお孫さんが引継いでいる。こう言った技術は一代跡絶えると消えてしまう。大切にしたい。○○遺産指定とか先人の残した物も大事だが、本当に残すべきは人から人へしか伝わらない無形の技術であり、その技術が必要とされる「橋渡し」可能な世の中でありたい。
    「橋」いい言葉だ。遠い昔より海路から川路へ行き交う、人・物・情報が陸路と交差する所だ。橋の下の者達から「歌舞・音曲」が生まれそして広がったのもうなずける。
     橋の下の者達は又、時の権力から最も遠い端(はし)の者達でもある。時の法に縛られない自由の息を吐く者の声は新旧東西の交差点を通り、時空を超えて伝わる。無論、我等芝居者もその仲間。「自由の息」、吐かねばならぬ。今の世の中、金や物がすべてじゃありませぬ。我等、人を笑わして、泣かせてナンボ。「自由の息」する道化師トリックスターなんだから。

    〈橋の向うは?〉
    文明のあかしが電気力によって賄われているとして、水や空気と同じ様に何万年後も必要と思うなら、今腹すえて電力と向き合わねばならない。この国は安価な電力確保のために「原発」と言う恐ろしい時限核爆弾をセットしている。それもグローバル経済戦争の生き残りをかけて。本当にそれでいいんだろうか、よしんば国や大多数の民がいいと言っても、私はいやだ。社会全体のグローバリズムが必然で、本流としても、私は遠くはなれた端っこで、生身の人間の美しさを表現し続けたい。それは端っこを選んだ私の宿命と思う。物にたよらない人間力にかけたい。どんな大きな川でも、土手のアリの穴ひとつで流れが変わる事もある。流れを変えるのが目的でなく、アリとして穴を掘り、巣を作り生をまっとうしたいだけなのだ。
    橋の下で思い浮かんだ事は宝石のようなちっちゃな沢山の出会い。生の人と人との出会いが未来を作ると思います。
    人の一生は過去と言う国から未来と言う国へかかる橋。私の橋の先にはどんな未来があるのかな。

    「橋の下歌舞伎」実現に向けて、ヨシキ君、パーソナルエナジーの粟田さんはじめたくさんの方々と共に仕事できた事、心より嬉しかったです。ありがとう。
    ハラプロジェクト代表原智彦
     
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