日々是々日記 原智彦の「手前味噌」

お芝居のこと、お祭りのこと、大須のこと、日々思う事をポツリポツリと書かせていただきます。
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[123]ゼロからの出発
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    感動した。美しい。モノスゴイ存在感。
    私の一生のうち最もキレイな服だった。
    動物はそれぞれに相応しい毛皮という服をまとっている。
    それと同じような自然さで人体を包む服。

    名古屋市博物館の企画展「ジャングルに潜んで28年 横井庄一さんのくらしの道具」(11月29日まで)
    そこでこの服に会えます。



    私がここ10年で最も感動した作品でした。
    終戦後そのまま戦地グアム島で28年もの間隠れ続けた横井さんの、くらしの中で用いた道具のすべて。
    人が生きる上で最小限必要なモノ。
    その中でも私の目を引いたのが、自生するパゴの木の繊維で作った服。
    洋裁職人の横井さんの心意気の込められた服。
    糸を作り、機を作り、布を作り、ボタンを作り、洋服に仕立てる。
    一着作るのに半年かかったという。彼が言うに、
    「服ができてからよりも作っているときのほうが幸せだった。」と。(図録より)
    時代の流れの中でいかに望まない状況に追いやられようとも、
    人は一生「ものつくり」を生きがいとするのだなと思いました。
    これこそ人本来の強さ、美しさと言えましょう。
    たった一人で作り上げた服。
    半袖半ズボンと、長袖長ズボン2着で暮らした横井さん。

    館内で私はかなりの時間、服と対面していました。
    何も無い時、人は自然の恵みのみで本当に必要なモノを生み出すんだな。
    そしてそれは、見る者をも優しい気持ちにしてくれるんだな。
    感じ入りました。
    芝居作りで私の最も大切にしている「ゼロからの出発」。
    改めて思い知らされました。

    皆さんにもこの企画展をご覧になることを是非お薦めします。

    人のまとうべき本物の服、心が温かくなりました。
    勇気が湧きました。
    目頭も熱くなりました。
    久々の感動でした。
    | hara-art | 原智彦の「手前味噌」 | 17:56 | comments(0) | - | - |









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